やさしい言葉に、たくさんの喜びをありがとうございます。

 5月下旬にお寺の周りのブロック塀が完成し、一段と品格をました観勢寺。さわやかな新緑の風が吹き抜ける中、近隣の皆さんとのふれあいの様子を内野住職に聞きました。




 ――とても素敵な塀ができたのですね。  

 はい。作業される皆さんに毎日ご苦労頂き、感謝しています。

 5月下旬でしたか、午後、遅めの休憩に、お餅や冷やした果物、コーヒーを準備して声をかけてお待ちしていたら、一向に上がられず、そこに一本の電話がなりました。 

 出てみると作業員の一人の方から、トラックはもう出発しているとのことで、帰宅途中からの知らせでした。 

 私は休憩していただこうと思ってたくさん準備していたので、ありゃー、と。  


――「一人でこれ、どうしよう」という(笑) 

 そう。ところが、たまたま近所の方がいらっしゃって事情をお話しすると、それなら、ということで中へ入られ、談話室でお茶して、ゆっくりお話させていただくことができました。実はその方は、その日が初めてだったのですが、「また来たい」と大変喜ばれ、うれしい日となりました。


 ――それは予想外の展開でしたね。他にも?  

 ええ。翌日、最終ブロック塀が完成して寺の品格が上がり、うれしくて近くを通りかかられたご近所の方に思わず「塀を見て!見て!!~」と叫んでいました。 


 ――光景が目に浮かびます(笑)

  それで一緒にガーデニングの花を見たり、カーポートを見たりして、そのあと談話室で一服。本堂の仏前にもお参りされ、とても喜ばれました。

  その次の日は、別の近所のご年配の方が拝観され、「南無阿弥陀仏」の御名号に何度もあつく手を合わせられるので、私は名号と絵像、木像の違いをお伝えしました。

  そのあと談話室の杉ベンチに腰掛けて、甘いココアを一緒にいただき、ゆったりお話させていただいたんですよ。 


 ――観勢寺にお参りすると、とても幸せなひとときが過ごせそうです。

  それとね、近所の小学生で、談話室で宿題して帰る子もいるんですよ。


 ――まさにご年配の方から小学生まで、地域に愛されるお寺なんですね。

  ご近所の方によく言われるのですが、これまで寺の周囲にはうっそうと木が生い茂って、夜なんかとくに怖かったそうです。それが昨年、「浄土真宗観勢寺」として生まれ変わってから、道が明るくなって、とても安心できるそうです。そのように言っていただけるのは、とてもありがたいですが、いちばんたくさんの喜びをいただいているのは、私のほう。だから、やさしい言葉をかけてくださる皆さんに、心から、ありがとうございますと感謝の気持ちで過ごしています。

 これからも、地域の皆さんに「お寺があってよかった」と思っていただけるよう、努めたいと思っています。 

――ありがとうございました。

内野住職のインタビュー動画は、こちらから視聴できます ↓